高校英語になってから難易度が上がったと感じている人の中で、「中学英語と高校英語に違いはあるの?」と疑問をお持ちの方はいませんか?
中学英語と比較すると、高校英語の難易度は大きく上がるといわれています。
しかし、具体的に何が難しくなったかわからないという人も多数見受けられます。
そこで本記事では、中学英語と高校英語の違いを徹底解説します。
高校英語で失敗しないための対策についても説明するのでぜひ参考にしてください。
中学英語と高校英語に違いはあるの?
中学英語と高校英語に違いはあるのでしょうか?
結論から述べると、中学英語と高校英語に違いはあります。
具体的には、その難易度や目的が異なるといわれています。
実際に、「中学まで英語が得意だったのに高校から苦手になった」という人も少なくありません。
それは高校英語のレベルが中学英語よりも高いためです。
このように違いを理解していないと、高校英語でつまずいてしまう可能性があります。
しっかりとその違いを理解して自分にあった学習スタイルを確立することが大切です。
中学英語と高校英語における目的の違い
ここでは、中学英語と高校英語における目的の違いを説明します。
中学英語はコミュニケーション
中学英語はコミュニケーションに比重を置く傾向にあります。
文部科学省のホームページによると、中学校の英語教育では「身近な話題についての理解や簡単な情報交換、表現ができるコミュニケーション能力を養う」ことが目指されています。
つまり、簡単なコミュニケーションが取れるように基本的な英語表現や文法を学ぶということです。
そのため、中学英語は比較的取り組みやすいと感じる人が多いと考えられます。
参考:【資料2-1】中学校・高等学校における英語教育の在り方に関する論点
高校英語は英文構造
高校英語ではコミュニケーションだけでなく、より複雑な英文構造を理解することが求められます。
基本的に、英文は「主語(Subject)」、「述語動詞(Verb)」、「補語(Complement)」、「目的語(Object)」で構成されています。
これらの組み合わせにはいくつかパターン(文型)がありますし、より複雑なボキャブラリーを使って英文を構成する必要があるので、難易度が高くなるといわれています。
また、試験等で出題される問題も英文構造を理解していないと、解答できない問題が増えます。
中学英語と高校英語の違いとは
それでは、中学英語と高校英語では具体的にどのような点が異なるのでしょうか。
必要なボキャブラリーの量
中学英語と比較すると、高校英語では習得するボキャブラリーの量が増えます。
朝日新聞EduAの記事によると、中学で学ぶ単語数が「1600~1800語程度」であるのに対し、高校では「1800~2500語程度」となります(ただし、履修科目によって異なります)。
このように中学と高校では、習得するボキャブラリーの量に差があるのがわかります。
ちなみに、学習指導要領の改訂により、中学・高校ともに習得する必要のある単語数が以前よりも大幅に増えています。
長文問題の難易度と量
高校英語の特徴は、難易度の高い長文問題とその問題数といえるでしょう。
高校英語の長文では扱われるトピックが専門的になるため、必然的に使われる単語も難しくなります。
例えば、歴史や社会問題、文化などのトピックが選ばれたり、時には哲学的なテーマが出題されたりします。
さらに、高校では長文が連続で2〜3問出題されることも多く、集中力が求められます。
国語力の必要性
高校英語では、英語の知識だけでなく国語力が必要になります。
国語力は問題を解釈したり、長文の内容を理解したりする際に重要な役割を担うためです。
例えば、問題の意図を理解していないと、英語自体を読めたとしても正しい解答を選べるとは限りません。
そのため、高校英語ではただ単語や文法を理解すればいいという訳ではなく、読解力や解釈スキルなどの国語力もあわせて身につけることが求められます。
高校英語で失敗しないための対策
ここでは、高校英語で失敗しないための対策を紹介します。
中学英語をしっかりと身につけておく
中学英語をしっかりと身につけておくことは、高校英語でつまづかないためのポイントになります。
先述した通り、中学英語では基本的な文法や単語を勉強します。
こういった基礎が習得できていないと、応用レベルの勉強をしても身につきません。
中学英語は基本的な予習、復習ができていれば、ある程度理解することができます。
そのため、教科書の内容をカバーできるように日頃から学習することが重要です。
英語学習の目的を決める
学習を継続させるためには、英語学習の目的を決めるとよいでしょう。
目的が曖昧な状態だとモチベーションを維持できず、途中で挫折する可能性が高まります。
例えば、「学校のテストや受験で高得点を取りたい」「英語に関連する学部に進学したい」など、英語学習の目的は人によってさまざまです。
その目的を達成するためには何が必要か考えれば、より能動的に学習に取り組むことができます。
英単語の暗記勉強を継続する
英単語の暗記勉強は継続して行うことをおすすめします。
英単語が定着するにはある程度の時間を要しますし、繰り返し暗記しないと定着しません。
例えば、テスト前などで一気に覚えた英単語はすぐに忘れやすいですが、時間をかけて繰り返し暗記した英単語は忘れにくいです。
単語帳などを使って隙間時間などに英単語を繰り返し暗記するようにしましょう。
読解力を身につける
高校英語の試験などで良い成績を取るには、読解力を身につける必要があります。
読解力があれば問題の意図を読み取れるだけでなく、長文の正答率も上がるためです。
読解力は本や新聞記事などを読んだり、長文問題を繰り返し解いたりして身につけることができます。
子供向けの英語本など、まずは挑戦しやすいものから取り組んでみましょう。
文構造を理解する
文構造を理解すれば、文法やライティング、長文など、あらゆる問題に解答できるようになります。
文構造は英文の意味を理解する上で重要な役割を担います。
例えば、主語や述語の働きを理解できていないと、「誰が」「何をした」といったように正しく英文を和訳することはできません。
しかし、反対に文構造さえ理解できれば、意味がわからない単語があっても、文全体の意味はある程度理解できるようになります。
まとめ
今回の記事では、中学英語と高校英語における目的の違い、具体例、高校英語で失敗しないための対策について解説しました。
中学英語は基礎的なコミュニケーションを重視するのに対し、高校英語ではより高度な英文構造を理解することが要求されます。
他にも、中学英語と高校英語では、ボキャブラリーの量や長文の難易度、必要な国語力などに違いがあります。
高校英語でつまずかないためにも、その違いをよく理解して、学習に活かすことが大切です。
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