英語のリスニングに苦手意識を感じている人は少なくありません。
文法やリーディングに自信があるという人でも、リスニングでつまずく人は多いのです。
ディクテーションやシャドーイングなどを用いて、自分にあった方法で練習すれば、リスニングスキルを身につけることができます。
まずはリスニングが伸び悩んでいる原因を理解して、適切な方法でスキルアップを目指すことが大切です。
本記事では、英語のリスニングが苦手と感じる原因とリスニングの勉強方法を解説します。
英語のリスニングが苦手な人は多い?
英語のリスニングに対して苦手意識を持っている人はどれくらいいるのでしょうか?
DMM英会話が実施したビジネスパーソンの英語・英会話学習に関する実態調査によると、「ビジネスパーソンの6割以上がリスニング・スピーキングが苦手と感じている」ことがわかりました。
リーディングが苦手と回答した人は半数以下なので、リスニングやスピーキングなどの実践的なスキルのほうが苦手意識が持たれやすいということが伺えます。
それでは、どうして多くの人がリスニングが難しいと感じているのでしょうか。
参考:DMM英会話「ビジネスパーソンの英語・英会話学習に関する実態調査」
英語のリスニングが苦手と感じる原因
ここでは、英語のリスニングが苦手と感じる原因を解説します。
ボキャブラリーが少ない
英語のリスニングが苦手と感じる原因として、ボキャブラリーが不足している可能性が考えられます。
ボキャブラリーとは語彙力のことを指しますが、ボキャブラリーがないと単語を単語として認識することができず、文章全体の意味も理解できないのです。
例えば、「Obviously(明らかに)」という単語を知らなかった場合、意味がわからないだけでなく、Obviouslyを一つの単語として認識できない可能性があります。
英語初心者の方は基本的なボキャブラリーを身につけることで、一気にリスニングスキルが向上する可能性があるので、まずは頻出単語から暗記してみましょう。
スピードに慣れていない
英語のスピードに慣れていないと、英語を上手く聞き取れない可能性があります。
英語をいちいち日本語に訳してから解釈していると、解釈プロセスに時間がかかり、相手のスピードについていくのが難しくなってしまいます。
学校や資格試験などでは2回程度英文が繰り返されますが、実践的な場面では会話はスピーディーに展開されていきます。
こういった実践的な場面にも対応できるように、スピードに慣れることが大切です。
発音に慣れていない
発音に慣れていないことも、英語のリスニングができない原因のひとつとして挙げられるでしょう。
英語には日本語では使うことのない発音が含まれます。
例えば、日本人が苦手とする「th」や「r」の発音です。
このような発音を上手く処理できないと、単語を間違えて聞き取ってしまう可能性が高まります。
さらに、英語には多種多様なアクセントが存在します。
アメリカ英語には比較的慣れている場合でも、イギリス英語になったら聞き取れなくなったというケースもあるのです。
勉強法があっていない
リスニングの勉強をしているのに苦手意識を克服できないという人は、勉強法があっていないかもしれません。
リスニングにはさまざまな勉強法があり、適切な方法が選べていないと実力が伸び悩んでしまいます。
例えば、ただ音声を聞き流しているだけで復習せずにいると、自分が聞き取れなかった単語がわからないままになってしまいます。
一度音声を聞いたら解説ページ等を参考にしながら、自分が聞き取れなかったポイント、および聞き取れたポイントを把握することが重要です。
文化を理解していない
英語のリスニングスキルに問題がない場合でも、文化を理解できていないと内容を正しく解釈できないことがあります。
基本的なボキャブラリーを理解していたとしても、その国で有名な人物や地名などの固有名詞が出てくると途端に内容を理解できなくなることが多いです。
海外の文化、人物名、地名等を全て網羅することは不可能に近いですが、海外ニュースや海外映画などに触れることで、わからない単語の意味を予測する力を身につけることができます。
【英語】リスニングの勉強法4選
ここでは、リスニングのおすすめ勉強法を紹介します。
ディクテーション
ディクテーションとは、音声をリスニングしてノートなどに書き取る練習法です。
ディクテーションは主に「穴埋めタイプ」と「全文書き取りタイプ」に分けられます。
「穴埋めタイプ」は空欄部分を聞き取って埋めるスタイルで、「全文書き取りタイプ」はその名の通り、聞こえてきた英文を全て書き取る練習スタイルです。
特に「全文書き取りタイプ」は一語一語正確に聞き取ることが求められるので、自分が聞き取れた部分と聞き取れなかった部分を明確にできます。
ただ、「全文書き取りタイプ」は難易度が高いので、初心者の方は「穴埋めタイプ」から始めてみるとよいでしょう。
シャドーイング
シャドーイングとは、聞こえてきた英語をそのまま真似して発音する練習法です。
「影(shadow)」のようにすぐに後追いするので、シャドーイングと呼ばれています。
シャドーイングでは、英文が読まれるスピード感に慣れることができます。
そのため、スピードが原因で聞き取れなかった人は、シャドーイングを取り入れることで英語が聞きやすくなるのです。
スピードの他にも、英語のイントネーションやリズム、アクセントなどにも慣れることができます。
語彙を増やす
語彙を増やすこともリスニング力を向上させる上で欠かせません。
上記で説明したようにボキャブラリーが不足していると、単語を単語として捉えることが難しいです。
しかし、語彙力が上がれば必然的にリスニングの中で理解できる単語も増えます。
リスニング中に聞き取れなかった単語をメモする、単語帳を使うなどして、語彙力アップを目指すとよいでしょう。
精聴する
精聴とは、聞こえてくる英語を一語一句、細部まで丁寧に聞き取ることです。
短めの音声を理解できるまで繰り返し聴きます。
例えば、「get out」は「ゲットアウト」ではなく実際は「ゲラッ」と聞こえます。
精聴では、この「ゲラッ」という音と「get out」を結びつけられるようになるまで、丁寧にリスニングします。
集中して精聴することで、リスニングの中の単語をよく理解できるようになります。
まとめ
今回の記事では、英語のリスニングが苦手と感じる原因とリスニングの勉強方法を解説しました。
英語のリスニングが苦手な人は、ボキャブラリーが少なかったり、スピードや発音、アクセントに慣れてなかったりする可能性があります。
ディクテーションやシャドーイング、ボキャブラリー、精聴などの練習を繰り返すことで、リスニング能力を高めることができます。
しかし、継続して練習を続けないと定着しないので、リスニング練習を習慣化させることが大切です。
コメント